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「あの方」−黒の組織のボス−は誰か
最終更新 :2006/7/1 |
「あの方」を予想するに当たって
「あの方」なる存在が作中で囁かれ始めたのは、
24巻のジンがピスコを射殺するときに「あの方直々の命令」と告げてから。
その後、「あの方」という言葉がが原作中に出てくるに従って、
「あの方」が誰なのかを予想するファンも増えていくことになる。
そして、2006年1月13日(金)の朝日新聞の夕刊において、青山さんが
「実は組織のボスの名前は原作のどこかに出ている。探してみて下さい」
と述べてから、「あの方」予想は急速に加熱し始めた。
2006年1月13日というと、コミックス52巻の発売日前日。
サンデー誌上では53巻内容が連載されている頃である。
つまり、この記事は広くコナンファンに宛てた内容であると考えるのが普通であろうから、
恐らく51巻までに登場した人物(名)だろう。
少なくとも、54巻以降に新たに登場する人物(名)ではないと言うことだ。
それを踏まえて、今回原作の中から、「あの方」となりうる人物を捜してみた。
私管理人が「怪しい」と思った人物のみ、ここに載せてみようかとも思ったのだが、
このページを読んでいるファンの皆様に多くの選択肢を提供すべきだろうとの観点から、
ネット等で囁かれている意見も、こちらで検証のうえ広く取り入れることとした。
ネット上で仕入れた情報はその旨を書き添えたが、
元ソースが分からない意見ばかりであったので、こちらで勝手に掲載させて頂いたことをご了承いただきたい。
「あの方」の人物像
「あの方」とはどのような人物だろうか。
ピスコが「長年仕えた」と言っている(24巻)ことから、かなり高齢と考えるのが普通だろう。
しかし、灰原の「半世紀以上前からのプロジェクト」発言に見られるように、
組織の歴史は想像以上に深い。「あの方」の世代交代も十分有り得る。
さらに、コナンが少年漫画であることを考えると、ラスボスである「あの方」は、
若ければ若いほど漫画としては面白くなるだろう。
このことから、「あの方」を長老と決めつけてしまうのはかなり危険である。
しかし、ジンと同じくキール奪還の無事成功を不審に思う(58巻)など、
頭の切れる人物であるのは確かなようだ。
それでは、早速管理人の予想をご覧頂きたい
容疑者たち
1:Mr.正影(みすたー まさかげ)
この予想はネット上でも確認することができた。
(ただ、この予想をしたのは自分が最初であると管理人は勝手に思いこんでいる(笑))
彼は47巻に登場するマジシャン3人の師匠に当たるマジシャンであるが、
10年前に弟子の一人である姫宮展子にネタ帳である『正影ノート』を盗まれ、
ノートを探しに行くと言ったきり10年間行方不明の人物である。
ただ、この設定はいささか不自然だと思わざるを得ない。
姫宮も「まさか蒸発するほどショックを受けるとは思わなかったわ」と述べているし、
服部も彼のことを「謎の多いマジシャン」だと言っていることから、
何か秘密が隠されている気はしないだろうか…
まぁ、あからさまに咬ませ臭がするキャラって訳でもないので、微妙である。
最後に、これは論拠とするには非常に弱いものだが、38巻の灰原の発言を取り上げてみよう。
灰原は自身の研究の目的(≒組織の目的)を
「この地球のほとんどの人間にはその価値を見いだせない愚かしいもの」と言っている。
つまり、「あの方」は普通一般の人が持たないような望みを持つ、ちょっとヘンな人なのかもしれない。
私はどうも彼ならそういった望みを持っていそうな気がするのだが…
(この辺は全くもって適当)
2:常盤栄策(ときわ えいさく)
この予想はネット上では見つけられなかった、管理人オリジナルのものであるが、
彼が誰であるか分かるだろうか。
48巻の組織によるDJ殺害未遂事件に出てくる、土門康輝の対抗馬である。
この殺害未遂事件で土門が狙われる理由をジョディとジェイムズは
「正義感が強く、未来の首相候補とも言われている人物であるから、
組織は自分たちの敵となりうる人物を早いうちに殺しておきたいと思っているから」
と推理しているが、これを不自然だと思った読者は私だけではなかろう
この推理が外れていると考えられる理由は他にもある。
それはこの場面でコナンがだんまりしているということだ。
いつもの彼なら「……だと思うよ」などど出しゃばって(?)土門が狙われる理由を
推理しても良さそうなものだが、二人のやり取りにコナンは全く口を挟まなかった。
それは、青山さんがコナンに間違った推理をさせたくなかったからだと考えられないだろうか。
それでは、本当のところどうなのだろう。
もっと簡単に「政界に進出せんとするあの方の対抗馬を潰すため」
と考えた方が自然ではないだろうか。
そこで土門の対抗馬を見てみると
常盤栄策:帝都大学薬学部教授で、数々の新薬を研究開発してきた
千頭順司:資産家の御曹司で人気俳優。なおかつ当選したら二世議員となる
の二人がいる。こう見ると、常盤栄策はかなり怪しく見えてこないだろうか。
新薬の研究開発など、組織がやっていることそのままである。
だた、私自身がこの予想を立てたのはずいぶん前になるが、考えれば考えるほど、
彼はあからさまに怪しく見えてくるし、
果たしてこのジイサンがボスだと話として面白いのだろうか?と思う部分もあるので
彼は実はひっかけで千頭という可能性もあることを述べておこう。
3:遠山刑事部長(とおやま けいじぶちょう)
これは、私がネットで見かけて、なるほどと唸らされた予想である。
彼が「あの方」候補に挙げられる最大の理由は、名前が明かされていないということだ。
確かに、これまで何度か登場している主要人物にも拘わらず、
名前が明かされていないのはいささかおかしい。
しかも、意図的に名前を明かしていないようにも思われるのだ。
例えば、31巻の大阪での剣道大会での事件の夜のこと。
服部平蔵と遠山は幼なじみであり、そこで遠山は服部平蔵のことを「平蔵」と呼んでいるのも拘わらず、
逆に服部平蔵は遠山のことをそのまま苗字で「遠山」と呼んでいる。
普通なら、ここで服部平蔵が名前で呼んで、「あぁ、遠山さんの下の名前は●●だったんだね」
と読者に明かしてしまうのが自然ではないだろうか。
もちろん、このことが組織とは全く関係のない伏線である可能性もある。
しかし、ここからは組織関連の伏線と見て話を進めていこう
私の読んだ予想では、「クラヨシ」が彼の名前ではないかと推理していた。
クラヨシとは、45巻の沖縄の事件で、本山正治がかけた電話がひっかかると言ったコナンに、
阿笠が鳥取の「倉吉」にかけたのではないか推測した場面に出てくる。
そこで灰原が「倉吉…工藤君…あなたまさか…」と思うのだが、
この最後の「…」の部分は二通りの捉え方が出来るというのがこの遠山説だ。
一つ目、一般説だが、
「倉吉の市外局番は0858、あの方のメールアドレスの冒頭の#969に似ている。
コナンはもしかしてあの方のメールアドレスを探っているのでは…」
と灰原が思ったという考え方だ。
しかし、二つ目の説は(これがここで重要なのだが)そうではない。
あの方のメールアドレスは結局0858ではなかった。
つまり、重要なのは「倉吉」自体なのではないか、と考えている。
要するに、灰原は「倉吉…コナンが引っかかっている事って、あの方の名前のことなんじゃ…」
と思ったのではないか、という考え方だ。
ただ、46巻にて灰原は、山村刑事が八頭に掛けたときに異常に反応したコナンにも顔をしかめていたので、
やはり一つ目の説と取るのが自然かもしれない。
(まぁ、あの方の名前が「ヤズクラヨシ」とかなら別だが…(笑))
警察関係者が組織のボスだったとなれば作品的にも驚きであるが、
警察関係者がボスかもしれない…と考えることは実はいい線でないかと管理人は思うのだ。
まず、高木刑事にメールアドレスから持ち主(あの方)を探るよう依頼したら、
高木刑事は殺されると灰原は忠告したが、
このことは少なくとも警察関係者、しかもそれなりの地位を兼ね備えた人物が組織の一員である証拠だろう。
話が逸れるが、FBIが組織を調査する一方、
日本警察が現在のところ組織に全く関わりを持っていない理由を少し考察してみよう。
理由の一つには、警察と強い結びつきを持つ毛利家に、コナンは組織との繋がりを知られたくないから。
つまり、小五郎らには秘密で、コナンが目暮らと組織の調査をするというのは、
話のバランスが崩れて展開が難しくなるというのが多分にあるということは間違いないだろう
(非常にわかりにくい文章だと思うが、要するに青山さん的に都合が悪いってことである)
しかし、二つ目には、警察には組織の構成員がいるのに、
組織の調査なんか出来る訳がないという理由も考えられるのだ。
ここで言いたいのは、理由の一つ目が青山さんの頭にあるのは間違いないが、
実はコッソリ二つ目の理由もあるのでは…ってことだ。
話を戻すが、この予想はお分かりの通り、警察に存在するであろう組織の構成員は、
実はあの方かもしれないと言う考え方だ。
話としてはかなり面白くなりそうだが、和葉の父が組織のボスとなると、
かなり壮絶なラストになりそうで心配である…
(個人的には、和葉の家族が父親しか分かっていない点も気になるのだが…)
以上、結局は決めつけるにはちょっと抵抗がある予想であったが、
私が今まで読んだ予想の中では一番衝撃的な推理であったので、ここで取り上げさせて頂いた。
4:ジェイムズ・ブラック(James Black)
こちらは私は独自で考えたものだが、ネット上でも既に言われていた予想のようであった。
ネット上では多様な論拠が叫ばれていたが、それは後回しにするとして、
先に私がジェイムズ説にたどり着いたとっかかりを聞いて頂きたい。
彼をアヤシイと思ったのは、一言で言えばボスだからだ。
そもそも、外部には決して漏れてはならないはずの組織の行動、存在そのものが、
あのFBIにバレてしまっていることを組織は容認しているのだろうか。
いや、容認はしていないのだが、あの組織ならFBI捜査官達を片っ端から殺しにかかりそうなものである。
FBIは組織の数々の悪行を目の当たりにしてきたのだから、組織のしてきた悪行を白日の下に晒し、
アメリカの威信をかけて捕まえにかかるなどできることはいろいろとありそうだ。
もしかしたらFBIからしてみれば数々の事情でそういう手が使えないのかもしれない。
しかし組織の側からしてみれば、そのような手をFBIが使わないとは断定できない訳であるし、
組織を潰しにかかろうとしている集団を殺さずにただ考える時間を与えておくのは危険極まりないことでは無かろうか。
つまり、組織は、組織を調査するFBIの行動を制限できているのではないかと言うことだ。
簡単に言えば、組織を調査するFBIの中に、組織の構成員が紛れ込んでいるのではないか、と考えたのだ。
となれば、怪しいのはジェイムズだ。
杯戸病院の院長を助けた話以外、彼はFBI捜査官の中で唯一過去が明かされていない。
そのため、他の捜査官達が組織への敵対心を燃やす中、彼にはあまりそういった空気が感じ取れないのだ。
(個人的には、前々から予告されている「ロンドン編」に絡んで少々明かされるのでは…と考えているのだが)
…というわけで、実はこの考察はここで止まり、
残念ながら彼が「あの方」であることまでは話が進められない。
(彼が組織の構成員なら「あの方」っぽいという考えるのはアリだが…)
さて、ここで、ネット上で見かけた、ジェイムズ説を支持する論拠を見てみよう。
彼が初登場の際、コナン、灰原の間で不自然にも名前のことが話題にあがった。
この時点では、ジェイムズはFBIと分かっていないので、彼の正体は何なのか考えさせるためにも話題にしたとも考えられるが、
それにしても名前自体が話題にあがることはめったにないので、注目すべきだろう。
さて、コナンは「彼の名前が気になるとすればジェイムズというファーストネーム」と言った。
その理由は、犯罪界のナポレオンと称されるホームズの宿敵、ジェイムズ・モリアーティと同じであるということだった。
ところで、実はモリアーティには同姓同名の兄がいるという。
(管理人はホームズをほとんど読んでいないので、確認はできていない。大変申し訳ありません)
つまり、双子のうち一人はFBIチームのボス、もう一人があの方では??というのがこの説だ。
この説は予想として飛躍しすぎの感もあるが、青山さんのコメントが、「"名前は"出ている(本人が登場してるかは…)」
と含みのあるものだったことも納得はできる。
以上、ジェイムズ説はいかがだっただろうか。
こちらは、作品自体から編み出された論拠は無かったので微妙だが、
支持する人は少なくないのではないかと思う。
5:阿笠博士(あがさ ひろし)
私が原作を読んで「あの方」を探し回った結果、実は容疑者になりうる人物は意外と少ないことに気づいた。
と言う訳で、ここからは主にネット上での予想を元に話を進めていく。
取り上げるのは、かなり前から絶えない阿笠博士説だ
もはや阿笠説は言い古された感があるが、説得力のある根拠は実は少ない。
その中から二つ、ここで取り上げて考察してみたい。
まずは、25巻をお持ちの方はFILE.9の8ページをご覧いただきたい。
(ページ数は、コマとコマの間に小さく振ってある)
蘭と哀の初対面の場面だが、その最後のコマを見てみると、
キーボードを叩く哀の手の傍らに何枚かディスクがあり、その一つが汚れていることが分かるだろうか。
言われて初めて気づく方が多いのではないだろうか。かくいう私もその一人だ。
さて、これは何なのかと考えてみると、24巻を読めばすぐに分かるだろう。
ピスコ編にて、哀がピスコによって酒蔵に軟禁されている間、APTX4869のデータをMOに保存するくだりがある。
そのMOはその後、大人に戻った際に着たツナギのポケットに入れられ、子供に戻ったのち、
ツナギごと、炎上する酒蔵に残して退散したことになっている。
恐らく25巻のMOが汚れているのはその火災のせいだろうが、なぜそのMOが哀の手元にあるのだろうか。
まず一つに考えられるのは、一度警察の手に渡ったのち、所有者である阿笠の元に返されたということだ。
しかし、これにはいくつか不自然な点がある。
まず一つに、APTX4869のデータなど警察に渡れば確実にナニコレ??って話になりそうだが、なぜか無事に哀の元に戻ってきたと言うことだ。
プロテクトをかければ良さそうだが、あの状況で哀がプロテクトをかける理由はあまりない。
第二に、そこMOについてそののち何のフォローも無いことだ。
26巻でコナンが新一に戻ったAPTXの解毒剤は、哀はパイカルの成分を研究したもの、と述べているが
実はMOのデータがあったから、とも考えられる。そうなるとMOについて何も言及されていないことはやはりおかしいだろう。
そこで、実はMOはボスである阿笠が誰かに取りに行かせて…と考えられたのがこの根拠だ。
…あり得なくはないが、かなり無理があるようにも思える。
しかし、こう推理した文章を読んで、管理人は「もしかして、APTXの解毒剤は既に完成しているのではないか」
という予想に駆られた。解毒剤が完成しても、哀はすぐ報告したりはしないであろうし…
まぁ、話がそれるので、このことについては別の機会に譲ることにしよう
もう一つの論拠だが、42巻のベルモット編にて。お持ちの方は是非ご自分で確信しながら読み進めてほしい。
ハロウィンパーティについて、ジンはウォッカに
「ベルモットが一枚噛んでいる。内情を探れとの命令だ」と伝えている。
この命令を出したのは「あの方」と見て間違いないだろう。
さて、ベルモットが噛んでいたのは小五郎と新一宛ての二通であったが、
あの方はなぜベルモットが噛んでいたのを知っていたのであろうか。
普通に考えるとベルモットが報告していたのだろうが、その後ベルモットに届いた「あの方」からのメールに、
「私はお前を自由にさせすぎた」という文面があったことからも、ベルモットは報告をしていなかった可能性が高いのではないか。
つまり、あの方は別の手段で、噛んでいることを知った。
では、どういう手段であろうか。
ここはシンプルに直接手紙を見たのでは?と考えてみよう。そうなると、怪しいのは阿笠である…
というのがこの推理だ。
ジンの発言を本当にこう解釈してよいのかは微妙だが、推理の完成度はかなり高いと感じたので、引用させて頂いた。
ここまで二つ、阿笠説を支持する仮説を取り上げた。皆さんは阿笠説をどうお考えになるだろうか。
実は私自身は99.999%、阿笠は「あの方」でないと考えている。
(理由を筋道立てて説明することは敢えてしないが)
アーント・アガサというカクテルが存在する。よってボスは阿笠…
と述べている推理もあったが、このアガサは阿笠の名前の由来であるアガサ・クリスティのアガサであるから、
阿笠と同名のカクテルが存在しても全く不思議でない。
ついでに申し上げておくと、ボスのコードネームはスピリタスだの何だのという話題も
意義のある議論とは思えないので取り上げなかったことをお伝えしておく。
さて、ここまで5人の人物を取り上げて、「あの方」について考えてみた。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました。
皆さんの推理に、少しでも何か刺激を与えられていたらこの上なく嬉しいです。
そしてもし、ご自分で何か推理されているのであれば、是非ともネット上で発信されることをお勧めしたい。
私自身、今回このページを作成するに当たって、ネット上にはいったいどれほどの「あの方」予想が存在するのか探してみたが、
思いの外少ないことに気づかされた。
これを読んだ方がまたご自身で独自の推理を展開されていくことを願っている。
私の方にその推理をぶつけてくだされば、このページで紹介させていただくので、ご遠慮なくメールにて。
そのほか、このページに対するご意見、ご苦情あれば是非ともお寄せてください。
それでは
文責:管理人・解凍きっと(Mail)
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